annual report

hobby, city walk, life

テーパ

何本か映画を見てきました。

中学生円山
団地が舞台で脚本監督が宮藤官九郎ということで鑑賞。団地という集団生活ゆえの人間観察遊びだったり小ネタ的なギャグは冴えていたけれど編集の仕方とか含めて全体的にドラマ向きだったかなと思ってしまう節がありちょっと不満もありましたけど中学生!お前らもっとブチかましても良いんだぜ!ってピースな愛のバイブスでポジティブな感じが前面に出てて良かったです。感動するならみなさん、さようなら、元気を貰うなら中学生円山でしょうか。全編通して草なぎ君の演技がとても良く、それも素敵でした。

・恐怖と欲望
スタンリー・キューブリック監督が封印していた幻の処女作(迫真)。戦争で心が病んでいく人間を描いた映画で結構ありがちなテーマですし出来は正直言えばまぁまぁではあるけれど処女作なら凄いかな、って感じだったのですが随所に光るシーンがあってさすがですね、といったところでした。心が壊れずにいれた上官が殺した敵軍将校の顔が自分と同じ→この闘いで自分を殺していっていた。とかクサいけど結構クるものがありました。

リアル〜完全なる首長竜の日〜
黒沢清監督の新作ということでなかなか楽しみにしていた作品でして満を持して見てきたのですが出だしのマンションから見る曇天の景色から相変わらずの黒沢節で大満足の一品でした。全く走ってる感の無いドライブシーンや幽霊(的な存在)の相変わらずの雑なCG演出、徐々に余裕が無くなっていく心理描写。良い。
正直トラウマの理由とか複線のチャチさとか原作がポンコツだったけどこのB級感も魅力の一つですね。話題の原作、キャスト、ミュージシャン、変なプライドに流されず全てを受け入れた上で全てを自分のものにしてしまう黒沢清監督が好きです。

・ももいろそらを
どこが良かった?女子高生があぐらかくところとかスカートから携帯を出すところとかカーディガンで半分隠れた手でソフトタッチで触ってくるところとかが良かった。(恥も外聞もなく)
大金の入った財布を拾い変わらない日常にささやかな転機が訪れ、でもいつも通りにのらりくらりとしていたらいつだか心がすり減っていた。ってな感じでとても良く、徐々に変わっていく心の変化がジワジワ伝わってきて素敵でした。最後の煙突からももいろの煙を出すシーンで結局上手くいかないところとかもグっときました。ちなみにお、この煙突は黒澤明監督のオマージュ...とか思ってたらその通りだったらしくニヤって感じでした。(まぁ後から気付いたらしいですが)そして何より儚すぎる藤原令子さん、とても可愛らしかったです。

今日は中村義洋監督の新作の奇跡のリンゴとか観に行きたかったけれど朝に起きれなかった。。。また今度ということで。